この投稿では、飲食店、美容院、エステ、マッサージ、宿泊施設、病院など単価の低いBtoCのデジタルマーケティング手法について、顧客の購入導線に沿って具体的な対策を紹介します。
以下、デジタルマーケティングの定石(垣内勇威著 日本実業出版社)という書籍を参考に、顧客の購入導線を①日常生活②初回購入③継続購入にわけて都度対処法を説明します。
日常生活
・デジタルで認知を獲得するには、他に類を見ないノウハウやサービスなど独創的な情報資産・価値を作り込むことで潜在顧客に接触します。例えば、飲食店ならオリジナルのレシピや調理法、美容院ならオリジナルのカットやカラー、エステならオリジナルの施術やコースなどが考えられます。これらの情報資産・価値をブログやSNS、YouTubeなどのメディアやチャンネルで発信することで、潜在顧客の興味や関心を引きます。
・営業対象エリアが狭い場合は、デジタルよりもポスティングや店頭看板の方が有効です。デジタルでは広範囲にアプローチできますが、コストもかかりますし、競合も多くなります。ポスティングや店頭看板では地域密着型のイメージを作ることができますし、近隣住民や通行人に直接アピールできます。
初回購入
・競合他社の顧客アプローチを徹底的に研究します。競合他社がどんなメッセージやキャンペーンを行っているか、どんなメディアやチャンネルを使っているか、どんな反応や評判があるかなどを調べます。競合他社の強みや弱みを分析し、自社との差別化ポイントを見つけます。
・顧客ターゲットの行動を追います。顧客ターゲットがどんなニーズや課題を持っているか、どんな情報源や判断基準を参考にするか、どんな購買行動をとるかなどを把握します。顧客ターゲットに売るというよりも顧客ターゲットにとっての利便をお知らせするというアプローチが良いです。例えば、飲食店なら美味しさだけでなく健康やコスパ、美容院ならカッコよさだけでなく髪質やライフスタイル、エステならキレイさだけでなくリラックスや自信などです。
継続購入
・単価の低いBtoCはリピートを前提としたビジネスであり、継続購入の仕組みづくりが重要です。いかに集客するかの前に、集客した後どうするのかを事前決定しておく必要があります。例えば、初回購入時に次回予約を促す、会員制度やポイント制度を導入する、メルマガやLINEなどで定期的に情報提供やクーポン配信を行うなどです。
・サブスクリプション作成も継続購入の仕組みづくりにおける学びの一つとして考えられます。サブスクリプションとは、定期的にサービスや商品を提供することで、定期的な収入を得るビジネスモデルです。サブスクリプションを作成するには、顧客にとって必要不可欠な価値を提供することが重要です。例えば、飲食店なら毎月違うメニューを提供する、美容院なら毎月違うスタイルを提案する、エステなら毎月違うコースを組み合わせるなどです。サブスクリプションのメリットは、顧客のロイヤルティや生涯価値を高めることができることです。デメリットは、顧客のニーズや満足度に常に応えることが求められることです。
添付図表をご覧いただくと、構造は意外にシンプルです。顧客の購入導線に合わせて接触ポイントをつくり、各ステージで最適なメッセージを発信するという仕組みです。サービスの価値づくりやサブスクリプション作りでつまづいている場合は、マーケティング戦略以前の事業戦略構築や見直しが必要かもしれません。ご参考まで